2022年は春の到来が早く、葡萄も例年より2週間も早く発芽。一見順調に見えた生育は、発芽と同時に現れる虫の食害に遭い、その規模も半数近くと打撃を受けました。それに加えて5月になって2番手に出てきた芽が鹿の食害に遭い、実がならない枝が続出しました。6、7、8月は例年にない雨続きの天候に悩まされる日が続き、やっと9月になって後半から天候が持ち直し、10月の穏やかな天気につながりました。
葡萄にとっては、春の食害に加えて夏の長雨などたいへん厳しい年になりました。特に生育が早いメルローは打撃が大きく、遅く芽吹いた数少ない2番目の枝の房は、梅雨期の7月に開花したため、ほぼ病気で全滅。それでも品質を上げるために、秋に色が乗らない房を徹底的に落としたため、収量は例年の6割ほどに激減した年になりました。カベルネは病気が少なく、生育も順調で、糖度が21.8度と良い品質でしたが、こちらも夏の長雨の影響で収穫量は例年の6割程度でした。